プロデューサー・笹部氏の独占インタビュー
チケット発売中
公演日 | 2022年10月23日(日) |
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時間 | 開場 13:15 / 開演 14:00 |
料金 | 一般 5,000円 区民割引 4,500円 学生割引 4,000円 当日 5,500円 |
会場 | 劇場ホール |
主 催 など | 主催 曳舟文化センター(指定管理者:株式会社ケイミックスパブリックビジネス) 協力 一般社団法人舞台芸術共同企画 企画・制作 株式会社メジャーリーグ |
備 考 | 会場に駐車場はございません。公共交通機関をご利用いただくか、お車でお越しの際は周辺の有料駐車場をご利用ください。 |
主催 | 曳舟文化センター(指定管理者:株式会社ケイミックスパブリックビジネス) |
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チケット発売日 | 先行発売 7月10日(日)10:00~・電話予約/オンライン販売 ※電話予約では座席位置をお選びいただけません。
一般発売 7月11日(月)10:00~先行発売の内容に加えて、 曳舟文化センター窓口での販売を開始します。
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料金 | 一般 5,000円 区民割引 4,500円 学生割引 4,000円 当日 5,500円 |
チケット取り扱い |
●曳舟文化センター(施設窓口・電話予約) TEL:03-3616-3951 【受付時間】9時~20時 ※販売時間が変更となりましたので、ご注意ください ●トールツリーオンラインチケットサービス https://ticket.kxdfs.co.jp/kpb-s/showList ●チケットぴあ[Pコード:513-419] ●ローソンチケット[Lコード:33375] ●イープラス https://eplus.jp/sf/detail/3672500001-P0030001P021001?P1=1221
※車椅子席をご希望のお客様は施設窓口・電話予約にてお買い求めください。 ※区民割引・学生割引をご希望のお客様は窓口・電話予約にてお買い求めください。 |
Shiraishi Kayoko
1941年、東京都生まれ。
67年に港区区役所を退職し、早稲田小劇場(現SCOT)に入団。
70年、『劇的なるものをめぐって』に主演。
ギリシャ悲劇公演で第一回観世寿夫記念能楽賞を受賞。
SCOT退団後、92年より岩波ホール発・白石加代子『百物語』シリーズ、02年より『源氏物語』を開始。
96年『百物語』、98年『身毒丸』で読売演劇大賞優秀女優賞、01年『グリークス』、『百物語』で芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。
05年春の叙勲で紫綬褒章を受章。
白石加代子「百物語」プロデューサー・笹部博司氏 独占インタビュー
「百物語」の生みの親である笹部さんに、曳舟文化センターが独占インタビュー!!
百物語の魅力、白石加代子さんの魅力についてお話しいただきました。
22年続く大人気シリーズですが、墨田区では初めての「百物語」公演となります。
まだ「百物語」をご覧になったことがない方も、「百物語」の長年のファンのみなさまも必読です!
舞台上には白石加代子さんだけ。明治から現代の日本の作家の小説を中心に「恐怖」というキーワードで選び、朗読するのが「百物語」。しかし、いわゆる「朗読劇」だと思って観るとだいぶ違う。
白石さん自身が物語の登場人物になり、体験している物語を観客が共有する不思議な舞台です。
物語の作者さえも「(話の顛末を知っているのに)次はどうなるんだろう」とハラハラドキドキし、「百物語」のファンになる。作者は「こんなに怖い思いをしたことはない。自分が作った物語が丸ハダカにさせられる気分だ。」と言う。作家でさえも無意識だった作品の中に隠れている「何か」が白石さんを通して現れてくる。それくらい奥深さがある。
僕はお客さんの期待をどううらぎって、観終わった後に「面白かった」と思ってもらえるかを考えている。これだけ長く「百物語」を続けられていることが、魅力ある舞台の何よりの証拠。22年間やってきているが、僕だけでなく、演出の鴨下さんも白石さんも「お客さんを退屈させたくない」という想いが共通している。演劇というのはお客さんの中に体験を作り出すものだから、お客さんのいないところには芝居は成り立たない。
「百物語」を観続けてくださるお客さんがいて、さらに増えていることが誇らしい。お客さんを毎回楽しませることができているのだろう。
今回の2作品は現代作家の物語で、「怪談」というより「現代ドラマ」に近い。これまでの上演作品の中でも特に気楽に楽しんでいただけて、情緒がある、笑いあり、涙ありの作品をセレクトした。また、この2つの物語は緻密な描写でよく描かれている作品。だからこそ、読み手となる白石さんの本領が発揮される。言葉にある「心」を明確に洗い出さないと面白い舞台にできない。
「小袖の手」は、宮部さんが書く初期の江戸怪談。娘が古着を格安で買い求めてくるが、母親はその古着をバラバラにする。いぶかしがる娘に母親は、着物に取りつかれた男の話をする。恐怖とユーモアが絶妙に味付けされた人情怪談。宮部さんはこの「百物語」の上演をきっかけに江戸怪談に魅入られたと話している。
朱川さんの「栞の恋」は、一冊の本に挟まれた栞が取り持つ不思議で切ない恋物語。お互いの顔を知らないまま思いだけが募る淡く切ない恋模様が描かれている。白石さんが昭和40年と19年前と現在の3つの時代を行き来しながら、純情な二十歳の乙女へと思い出の時間に入っていき、不思議な恋の時間を生きる、笑って泣ける特上の美味な話。朱川さんはこの舞台を「白石さんがちょっとばかり何かに憑りつかれたぐらいで、できるものではない。ミラーボールのような百面体の心を持っているのかもしれない」とコメントをくれた。
白石さんが登場人物それぞれに成り代わっていく中で、お客さんも主人公の女性像や登場人物の人物像を発見して、その物語を一緒に体験する。芝居は「言葉」でできているが、言葉には「人情」が隠れている。準備して演じ分けるのではなく、その場で登場人物一人一人から生まれてくる嘘のない言葉を届けたい。「嘘」を観ると観客は面白くないし、離れていくと思って芝居を作っている。「百物語」は、白石さんと観客の想像力を使って、物語を空間で共有し普遍とする、そんな立体的で映像のような舞台だ。
ぜひ、ふらっと観に来てほしい。堅苦しく考える必要はないし、「面白かった」と思ってくれたら成功。食べ物の好き嫌いと一緒で、単純に「面白いか、面白くないか」の感覚で観てほしい。「百物語」はたわいもないものを大切にしている舞台なので、思いもよらない「宝物」が見つかるかもしれないですよ。
「百物語」は1992年に始まり、今回の2作品は10年ぶりのアンコール上演となるが、今が旬といえる「白石加代子」という生命体をぜひ見てほしい。最近の白石さんは今まで以上に透明感があり、力強く、自由になってきている。若い頃も素晴らしかったが、彼女は早稲田小劇場のころから、いつも自分に対して新しい挑戦を欠かさない素晴らしい女優だ。白石さんが現す「小袖の手」と「栞の恋」の物語を共有できる幸せを味わってほしい。
曳舟文化センター TEL:03-3616-3951